2011年10月22日土曜日

# 51 OCR オープンカウンセリングルーム

 

#51 オープン・カウンセリングルームのご案内です。、 
今回は事前のテーマなしで
http://www008.upp.so-net.ne.jp/cands/csctpjocr.html


2011年10月29日(土) 18:30-20:30
CS カウンセリング 東京
http://www.csc-co.jp/company/index.html

参加費:¥2,000 ( 当日ご持参下さい )
定員:16名

終了後、懇親会を予定しています。

2011年10月13日木曜日

PTSDの治療とテトリス

PTSD 治療 ゲーム「テトリス」が効果的


エミリー・ホームズ博士(オックスフォード大学)は、ゲーム「テトリス」にPTSD治療に効果があると発表しました。

その内容は、外傷後ストレス障害(PTSD)によるフラッシュバック(追体験)を抑制すること、自発的な回復のサポートになることの2点。

研究内容は、60人の被験者を3グループに分け、それぞれに交通事故の衝撃的な映像を見せる。そして、グループ 1 は、テトリスを10分間プレー、グループ 2 は、クイズゲーム、グループ 3 は、何も作業をしない。結果、クイズゲームと何も作業をしなかったグループは、全員がほぼ同じ内容を記憶していたのに対して、テトリスをしたグループは少ない内容しか覚えていなかった。同様に、映像視聴した後の時間を10分から4時間に延長したところ、その違いはさらに顕著に現れたというもの。

「人の記憶は、『認識されるもの(意味)』と『認識されないもの(知覚)』の2つの領域により形成されているが、テトリスはその知覚記憶の形成を抑制する働きをもっているようだ。」(エミリー・ホームズ博士)と説明。

テトリスは、ブロックの形状を確認しながら、次々にブロックをどこに落としたら良いのかを瞬時に判断するゲーム、ゲームに没頭する間、フラッシュバックが起きる記憶(認識されるもの)領域は、テトリスのイメージ(認識されないもの)領域に占領されるのかもしれない。こうした作業効果が、役立つものと見られています。

テトリスをしている時の目の動きから察するに、PTSDの治療法の一つ、EMDR(Eye Movement Desensitization and Reprocessing:眼球運動による脱感作と再処理 )に似ていると思います。

EMDRは、外傷的体験の場面を考えてもらいながら、治療者がご相談者の眼の前で一定速度で動かす指を、眼で追ってもらうというものです。目の運動により脳を刺激して、脳の情報処理プロセスを活性化する意図があります。また、従来の治療方法のようにできごとの詳細を話す必要もなく、治療ストレスの少ない方法でもあります。


「テトリス」をはじめ、「ぷよぷよ」など、実験してみました。安全でなかなか良い方法だと思います。日常的にいつでも自主的に出来る方法とその検証を期待します。PTSDの症状と反応には、「回避」「再侵入」「麻痺」の3つがありますが、回復の中心テーマは、「安全・安心」を支えとしての「自己効力感」「自主性の回復」にあります。