2011年3月15日火曜日

PTSD 「災害医療アクションカード」

 

震災から5日が経過しました。

非常に長い時間が経っているように思います。

一人でも多くの方が助かることを願うばかりです。
こうしたときは、一人一人が塞込まないように
互いにできるだけサポートし合えればと思います。

現在、何もできないとしても、無理になにかしない。
そして、ご自身を責めないことが大切です。


近いうちに大勢の人の力が必要になると思います。

今は、その時に備えての一人一人の準備、
セルフマネジメントが大切です。

ご家族、大切な人と共にご自愛ください。


これからの新たな一歩一歩を

協力しながら乗り越えていければと思います。


今後、被災された方の心理援助をされる方は以下参考となさってください。

 「災害医療アクションカード」

http://www.naika.or.jp/info/info_pdf/06_c_mental.pdf
http://www.naika.or.jp/info/info_pdf/06_mental.pdf

2011年2月27日日曜日

「見立て」

Blogの中で時折、「見立て」という言葉を書いていますが、この「見立て」に関しての捉え方、質問や連想されたことをメールで送ってくれた方々がいました。お便りありがとうございます。


「見立て」というのは、特定の基準(例えばDSMICD)の基づいて測定された分類のような類ではなく、また、「主訴」とも違うものです。


これらも含めた診断と予後の予測と終結時の状態像、サポートの具体的な方法の選択についての専門的な意見のすべてのことを意味しています。したがって、専門家がクライアントに関して行っている判断作業、総体的意見ということになります。


特に精神や心理の臨床では、何かの枠に当てはめて弁別することだけではなく、そこには推理や予測、探索が必要です。これらの作業は練習や経験の積み重ねと関連する幅の広い知識の吸収の繰り返し以外には、良い方法はないように思います。


自身の資質と歴史の中で心身に染み込んだ知恵を総動員して「見立て」は立てられます。そして、自分なりの面接の方法を構成していくこととなります。そして、そうした「見立て」が効果を上げるものと実感しています。「見立て」は極めて重要です。そして、やはり、身に着けていくには、繰り返し、反復練習して体得する以外にはなかなかに難しいものと思います。


そのわけは、以前に書きました、実は、精神、心理の現場での関係性は、非言語コミュニケーションが主となり言語コミュニケーションは従となっているからです。今年も12回、23回、「見立て」に関連する講座、研修或いは検討会を行おうと思います。


つまりは、サポートや治療は「見立て」しだいで大きく左右されると言えますし、「見立て」のないサポートは成立しえないと私は思っています。先ほど、「見立て」と「主訴」は違うものと書きましたが、それは、お相手が問題とする事柄を聴き、それを新たに把握・理解しなおして、「見立て」を立てる必要があるという意味になります。このあたりも講座や研修会などで実例を挙げて検討してみたいと考えています。


前回のblogで「わかる」ということについて書きましたが、分かるだけでは不十分で、分からないところが観えてくる、把握され推理・推測を伴う判断につながっていくことが重要だと考えています。その人の行動や捉え方の背景、経緯やストーリーを捉えてみることが重要ということになります。


初回で把握が難しいことも少なくありません。数回の面接を要することもありますが、こうした「読み」がないと「見立て」を立てることはできない。そして、自分が担当できるケースなのか否かについても吟味することができます。また、出来ない場合は、どのようにリファーしていくか、ある療法を適応しないことを選択する場合、或いは、場合によっては、現時点での心理療法の適応を断念することを選択するケースもあります。

2011年2月22日火曜日

「傾聴と共感」の危険性 2 「わかる」



昨日の続きです。


病態域の水準によりセラピーの方向は異なるものとなります。神経症治療を目指していたフロイトのセラピー、比較的健康な方を対象とするロジャースのカウンセリングなどは、内省によるアン・カバーリング(カバーを外すこと)を目指していますが、統合失調症など精神病域、或いは、深いパーソナリティー障害(傾向)の方とのセラピーでは、カバーリング(カバーすることができるようにする)が不可欠となります。


つまり、対応方向は真逆なものになります。精神病域の水準の方にアン・カバーリングや内省的な方法を進めた場合は、役に立たないばかりでなく、クライアントの妄想が始まる、或いは妄想、幻聴が強化されることも少なくありません。


また、パーソナリティー障害傾向のある方の状態が増悪(何とかご自身を支えていた力が破けて、依存せざるをえない状態や強烈な怒りの爆発など)することも少なからず見受けられます。


こうした危険は、病態域の水準により、「傾聴」や「共感」にもあてはまります。とにかく聴く、そして、共感するというのは万能ではないということです。


やはり、そこには「見立て」が必要となります。「見立て」なく開始される(やみくもな)ものは危険な行為となりかねません。やはり、あらゆる方法、療法やさまざまな流派が主張するところのある種の万能感や教条的な受け取り方から抜けて、目の前のクライアントに目を向け、その方の状態、病態域の水準を見立てること、学ぶことが必要です。


以前、ロジャースの「パーソナリティー変化の必要にして十分な条件」という資料をただ挙げたことがあります。http://csct-peau.blogspot.com/2011/01/44.htmlk かつて心理学者の大きな支持を得て日本にも導入され、そして、今でも多くのカウンセラーに影響を与えているロジャースの「非支持的」「クライアント中心」という考えは、もちろんメリットもありますが、やはり、デメリットもあるということを考慮しておく必要があります。そして、どの領域(対象)に対応してのセットなのかということを念頭おいて捉えるかということも大切です。何事も何かがすべてではなく、また、そこに留まることなく更なる工夫を重ねていきたいと思います。


昨年亡くなられました土居健郎氏は「わかる」ということが、病態域の水準によっては異なって理解(誤解)されると述べられています。なるほどと思います。


「わかられている(統合失調症圏)」 「わかりっこない(躁鬱病圏)」 「わかってほしい(神経症圏)」 「わかられたくない(精神病質圏)」など、このように 「わかる」ということ自体が異なっている場合があります。


カウンセラーは、ロジャースの言葉を借りれば、自身が中立的であればクライエントを理解できると教えられ、そして、理解できると思いがちですが、それはクライエントがカウンセラー自身と同様な物の捉え方や内界の理解をしていることを前提としての事です。クライアントの物事の捉え方や内界での理解の違いを知らないままでは、クライエントの視点でクライアントの捉えている事象や内面を観ることは難しく、危なっかしい思い込みに過ぎない営みが起きているということにもなりかねない場合があります。


たとえば、「わかられている」という恐怖をわかり、「私にはわからないな、・・・・・ 不思議だね。」と「理解」を伝えることが対応となる場合もあります。「見立て」というとある種の偏見やレッテル張りと感じられる方もいらっしゃるかもしれませんが、クライアントの視点からその世界を共に捉えようとする、取り組み方の一つの工夫と考えていただけると、そこにサポートを目的としてのメリットが生まれると思います。

「傾聴と共感」の危険性 1

カウンセラーは、「共感」をしたがる人が多い。それは、なぜだろう?


「傾聴と共感」は、カウンセリングの基本と思われている節があります。或いは、ある種万能のように捉えられていると思える節があるとも思えるほどですが、まず第一にカウンセリングや心理療法には様々なものがありますが、一つとして万能なものはありません。


そして、なぜか、「傾聴」や「共感」をしきりにしたがるカウンセラーが多い。そのわけを考えてみると、その一つには、そのように教えている、教えられてきているということが挙げられます。そして、教えられたとおり、学んできたことがすべてと思われているかのように、盲目的に教条的になっている方も見受けられます。


しかし、クライアントの状態を考慮しない方法は、その病態域によっては危険な状態の悪化を招くことが少なくありません。つまり、病態域についての知識と経験の不足は、クライエントを危険な状態へ向かわせてしまうことがあります。これは、「傾聴」すること、「共感」することでも生じます。


深いパーソナリィー障害(傾向)の方や精神病域の方とのケースでは、「傾聴」や「共感」が状態、病理の悪化をまねくことが少なくありません。心理療法やカウンセリング、コーチングやコンサルティングなどには、状態像、病態域についての勉強と知識、経験から、見立てができることが不可欠です。


次回は、前回書きましたロジャースに関してなど、特にその対象領域についてを書きます。

2011年2月8日火曜日

定期講座 B 資料 深層応答法と自己催眠

こんにちは、今回 (2010-2011) の定期講座 B も後半に入りました。

これまで、変性意識(催眠)状態の説明概念と援助概念を学びました。そして、サポート技法のトレーニングを続けてきました。そして、もう一歩、お一人おひとり個々人の個性、特性にそってのサポートを進めていくにあたっての準備を進めます。

そこで、前回分のまとめとデモンストレーションのドキュメントと練習用のスクリプトをお読みください。


前回分のまとめ


(臨床現代)
催眠は意識と無意識が互いに近づいて寄り添って協調している状態です。


深層応答法」は無理な意識化をしないでよいところにあります。従来、多くの心理療法は意識化を重視しますが、意識化しない方がよい場合もあります。


そして、
カウンセリング、心理療法の現場では、援助として意識化されていくこと、と、されないままのどちらが妥当なのかを見定める事は、1つの中々手におえない難しい課題です。その人に聴くのが1番ですが、意識(言葉)レベルは当にならないところがあります。


また、意識化を促すことで、混乱が生じたり、さらなる負担となることもあります。意識化がサポートにつながるのか、意識化されないことがサポートになるのかは、その方の無意識に聴くのが良いと思います。「気づいてよいのか」についても無意識に聴くのが良いと思います。

原因を知りたい方がいます。それは、原因を知ると楽になるという考えがあるのかと思いますが、ただし、原因が分かって楽になるとは限りません。余計に辛くなる場合もあります。また、その意識化された内容が原因かどうかも実のところ分からないところです。

「原因論」(過去)的に意識(言語)的な納得が生まれることもありますが、楽になる要素として受け止めていただけるかというと、経験的には微妙だと思います。かえって辛くなる場合や体調の増悪につながることがあり得ます。

特に「解離」などの場合、苦しい、辛いので気づかなかったり、思い出さなかったり、解離しています。これは無意識の分離機能が働いてくれていて、わざわざ自分の手に負えないものを意識化するのは苦しいものです。つまり、不用意に気づきを促すというのはリスクを伴う所業でもあります。

サポートのテーマを「統合」とすれば、気づいて統合される場合、気づかぬままに統合していく過程もあります。「私の意識でも分かるように教えてくれますか?」の無意識への問いの応答に、「いいえ。」の場合は、意識化しない方がよいというメッセージだと思います。その場合は、そのままに、ご本人も納得されます。


前置きが長くなりましたが、先日の「深層応答法」の一つのドキュメントと自己催眠のスクリプトを以下に。

自己催眠は、ご自身の無意識との付き合いを再学習していく過程です。学習ですので、初めはスムースに進まないことがあっても、次第、自然に学習は進んで行きます。そして、こうした学習記憶は、自己治癒的な過程でもあります。

「催眠」も「治癒」もご自身の中で起こることです。「共感」も同じく、ご自身の中で生まれる「内部共感」が大切です。すると、カウンセラーとの「共感」は「外部共感」ということになるかと思います。その方の「内部共感」にお供していく、或いは、「統合」をサポートしていくのがカウンセラー、セラピストの役割です。

講座の中で練習したことを、ご自宅でも、自己催眠のトレーニングを深めてください。そして、それを踏まえて、お相手の催眠に入ること、その中で、無意識とのコミュニケーションを取っていただくこと。そして、ご本人の無意識のアイデアと知恵(情報)を貰うこと。そして、チューニング(お供)しながら、さらなるサポート(フォロー)をしていく段階へと入りたいと思います。



※ 間合いとトーンに留意して進めてください。



「深層応答法」 ドキュメント(分離法)

何が起こるのかな? という感じ?私の声を聴いているのかもしれないし、そして、椅子の上のご自身の身体を感じています。また、閉じた瞼の眼の前に何かを見ている感じが感じられているのかもしれません。

そして、私もまた椅子に座っている感覚を感じています。そして、私はこの部屋のエアコンの音を聴いています。そして、今しているこの動きは意識でしているのかな、それとも、この動きは無意識にしているのかなと、なんとなく、感じている感じがして・・・・・。

そして、この動きは意識が何割くらい働いているのかな?そして、無意識は何割程なのかなと思ったり、思わなかったり、そうです。すると、そして、ゆっくりと、今、この手が胸の辺りに上がっていくのを感じていく様です。そうです。

そして、その感覚を感じている中に、今ここにある左手は意識の作用が何割くらい関わっているのかな? そして、それに無意識の作用がどの程度協力しているのかな? などと思い浮かべてみたりしながら・・・・・。

すると、吸う息と共に少しずつこの左手が軽さを感じて来るのが予感されて、そして、吸う息と共に、この左手が、ふと気付くと、この左手がふんわりと宙に浮かんでいるのが感じられて、すると、私はまた感じることが出来るようです。

今、手がこのように、この状態に、無意識がどの程度意識を助けているのかな? 或いは、無意識を意識がどの程度支えているのかなと思いながら、何故か少し不思議な感じが私の中に訪れて、そして、吸う息と共に、この左手が、少しずつ、更に、上へ、ふわりと上へ、上がっていく。この予感に心を任せています。

そうです。吸う息と共にこの左手が軽さを受け取り、ふわりふわりと上がっていく。その通り。その通りです。

そして、今、この高さに上がっている左手を感じ、私は、ふと気付くかもしれません。そうだ。何か私は自分の意識と自分の無意識と、どこかでやり取りが出来るかも知れない。

そして、私は試みに呼び掛けてみる事にします。私の無意識、さあ、この左手を吐く息と共に下に降ろさせてくれる? そんな風に、心を込めて呼び掛けてみます。私の無意識よ、吐く息と共に左手を楽に、楽に降ろさせて、すると、左手はやがて下へ、下へ、そうです。そして、やがてふわりと舞降りて、その通り、その通りです。

この感覚を楽しみながら、そして、私は、また、私の無意識とやり取りが出来そうだと思い始めていくようです。

そこで、私は、また、私の無意識に呼び掛けて、もしよかったら、今度は吸う息と共に、この左手を、また、軽く感じさせてくれる? そして、何となく、吸う息と共にこの左手を更に軽く、そして、ふわりと上へ、上げさせてくれる? そうです。

そう 心を込めて呼び掛けると、左手はふわり、また、ふわりと、上へ、上へ、上がっていきます。その通り。その通りです。そして、やがて、私の無意識によって、私の左手はこの辺りに、留まっていきます。そうです。次第に留まっていきます。

ところで、私はふと、こんな事を思い始めることも出来ます。今、この手が上がっているのは、本当は無意識の助けでは無くて、意識で上げているのではないかな? そこで、私は、私の無意識の働きにあえて反して、この左手を更に上へ上げてみようと思ってみます。無意識の力に反して顔の高さまで上げてみようと思い、そう、でもね、何故か私の意識でこの手を更に上へ上げるのはとても辛いと感じられます。

そこで、私は今度は意識の力だけで無理に、この左手を降ろしてみる、そんな風に思ってみます。そして、左手に意識の力で、降ろすんだ、そんな風に思っていてね。

でもね、そうなんです。意識で思えば思うほど、無意識の力は更に強くなって、下に押し下げようとすればする程、無意識の力で、この左手は、そう、決して、下に、この手を降ろさないし、意識で無理に降ろそうとすればする程、無意識の力でこの左手は、押し上げられていくのが分かるかも知れません。

そうです。意識で無理に降ろそうとする程、この左手は上へ、上へ、上へと押し上げれていきます。押し上げられていきます。

そして、今、私は不本意な気持ちを感じて、思えて、そして、私はふと気づくかもしれません。私は、やはり私の無意識に逆らってはいけない。そんな風に、私は、今、違うことをしていたと、そう改めて、そんな風に思うことも出来ます。

そこで、私は私の無意識に謝るとともに、心を込めて、お願いすることも出来ます。私はあなたの智惠に反して、私の意識だけで進めようとしました。そして、それが、とても疲れること、とても私を悩ますことを、今、私は改めて感じています。

私は今からあなたの智惠に反することを止めます。そして、ここで、私はあなたにお願いしたいんです。もしよかったら、この左手を楽に下に降ろさせてくれますか? 私は心をこめて私の無意識に頼みに行きます。

すると、私の無意識の助けがこの手を自然に楽に動かしてくれるのが、今、分かります。そして、私の左手は私と今、仲良くしているのを感じ、私は改めて、私の無意識に感謝の気持ちを伝えることも出来ます。

私の無意識よ、「ありがとう。」 「私に力を貸してくれて、私は今とても嬉しく思います。」その気持ちを感じていると、吐く息が深くなり、吐く息とともに私の意識は、更に深い時の中へ、深い場所の中へ、そして、やがて、私はその時の中へ、場所の中へと赴き、私の意識は無意識に出会い、そして、この深い時の中へ、この場所の中へと、私の意識は無意識と深く深いやりとりが出来ます。

そうです。そして、私は、また、私の無意識にお願いします。私の無意識、今から私はしっかりときちんとやりとりをしたい。そして、あなたの知恵をもらったり、あなたの助けをもらったりしたいのです。私の無意識、よかったら、私と共にあなたも、また、しっかりとやりとりをしてくれますか?

もしよかったら、「いいよ。やりとりしてあげるよ。やりとりするよ。」 あなたがそう思ってくれるなら、私のこの手を、どちらの手でも、手を上へ、一度、上げさせてくれますか?そして、それをあなたからの合図としてもよいですか?


(間)

そうです。私は心を込めて私の無意識にお願いします。そして、私の無意識の合図を心静かに待つことにします。待つことが出来ます。


(間)

そうです。私は私の無意識から心のこもった合図をもらっています。やがて、そして、合図をもらい、楽に、また、降りて行きます。


(間)

その通り。そして、この手が降りると、私は更に深く私の無意識の合図を受け取る事が出来ます。


(間)

そうです。私は私の無意識からの合図をもらっています。合図をもらい楽にまた降りて行きます。


(間)

その通り。その通りです。そして、今、この手が降りた時、私は更に深くあなたとのやりとりを受け取る事が出来ます。その通りです。この通り。

今から、私は私の無意識に安心して頼みに行きます。無意識、今からあなたとやりとりをさせて欲しいのです。そこで、私の呼び掛けや問いかけに、あなたが「いいよ、その通りだよ。」 そうあなたが思う時には、その「はい。」の合図を私の身体のどこかを動かして、「これが合図だよ。」と私に伝えてくれますか? そう呼び掛けてみます。

そして、その後、私の無意識が届けてくれる「はい。」の合図を心静かに待つことが出来ます。


(間)

その通りです。良かったら、「はい。」の合図を私に下さい。ありがとう。

私はあなたの「はい。」の合図を頂きました。

それでは、今度は、私の呼び掛けや問い掛けに「ちがうよ。そうじゃないよ。反対だよ。」とあなたが思う時、その「いいえ。」の合図を私の身体のどこかを動かして私にくれますか? 私は心静かに待ちます。

(間)

ありがとう。今、あなたは私に「いいえ。」の合図をくれました。

もう一度確認させて下さい。「はい。」の合図を、また、私に教えてくれますか?

(間)

ありがとう。「いいえ。」の合図を、また、教えてくれますか?

(間)

ありがとう。それでは、教えて下さい。今から私はあなたとやり取をしてもいいですか?

(間)

ありがとう。それでは、私はあなたにお尋ねします。私は普段どうしても私の意識だけで生きている様な気がすることが多いんです。そして、無意識のあなたの大切な関わりを意識しないでいること多いのです。そこで聴きたいのです。私の無意識よ、あなたは私の気づかないところで、いつでも沢山働いていますか?

(間)

ありがとう。ところで、私があなたに気づく時は、何か上手くいかないなとかしっくりしないと思う時に感じるのですが、そんな時、あなたは私の邪魔をしているのですか?

(間)

ありがとう。「そうではないよ。」と、今、教えてもらいました。そんな時もあなたは私の力になろうとして、あなたはそうしてくれているのですか?

(間)

ありがとう。それを聴いて、私は今とてもホッとしています。それでは、もう一つお尋ねします。私はこれからも生きて行きます。そして、色々な困難にぶつかるかも知れません。そんな時、これからもいつも私の力になってくれますか?

(間)


力になりたくない
何か、そんな気持ちもありますか? もし、何時でも力になってくれる時は、「はい。」の合図を下さい。そして、「何時でもでは無いよ。」という時は、「いいえ。」の合図をくれますか?

(間)

私は、あなたからのこの合図を深く感じ味わうことにします。その通り。私の無意識、今、私はあなたへの感謝の気持ちを感じています。私はその気持ちを、心を込めて伝えます。そして、私のこの気持ちがあなたに届いた時、最後に、「届いたよ、わかりました。」その「はい。」の合図をくれますか?


(間)

ありがとう。

(間)

私はいつでも、これから、あなたと出会うことが出来そうです。そして、必要な時に、いつでもあなたとのやりとりが出来そうです。そして、今日は一旦、この場所から離れることにします。そして、私は何時でもここへ帰ることが出来ます。

そして、今から私にもっとも調和の取れた目覚めを与えてくれますか? 私の頭と心と身体に調和のとれた目覚めを与えて下さい。そして、私の意識に調和のとれた目覚めを預けて下さい。


そうです。そして、次第に吐く息が感じられて来ます。すると、次第にこの部屋の明るさが、温度が感じられて来ます。そして、今、居る、この部屋にゆっくりと戻ります。

意識に調和のとれた心地よい目覚めを預けて行きます。わかります。




「ワーク 自己催眠 1」(感覚移動法)

今から、ご自身で「無意識」をイメージしてください。先日取り組んでみました、あの感じです。目を開けていても閉じていてもイメージし易い方でご自身の「無意識」をイメージして下さい。ご自身の中に感じるかも知れませんし、身体の外に感じるかも知れません。

(間)

そして、ご自身の無意識の色を感じてみたり、或いは形を感じてみたり、心の目に、心の耳に、イメージしてみて下さい。出来なくてもいいです。或いは、音を感じてみるとか、勿論出来なくてもOKです。

間違い無く、私達の中には無意識がありますから、それを感じるということで良いんです。既に、こうしていることが、ご自身の無意識をそのままに感じていることですので、それでOKです。

(間)

そして、ご自身の「無意識」にご自身で呼び掛けようとして下さい。無理をする必要はありません。そうしようと想うだけで呼び掛けていますから、思っただけで呼び掛けていますから、すでに呼びかけていらっしゃいます。

私の無意識よ、今から私は呼び掛けたいのですが、私に応えてくれますか? 呼び掛けてみて下さい。これは自己催眠です。心を込めて呼び掛けて下さい。

(間)

そして、何か無意識、自分の中の無意識が応えてくれているかなと想えるかもしれません。これも、応えをもらわなければいけないということではなくて良いんです。何時も私達が無意識の内にしていることなので、今は、わざわざ呼びかけてみるという感じもある位ですが、あえて、今、ここで呼びかけてみてください。それほど意識的にする必要はありません。あえて、ただ呼びかけてみます。

自分の無意識に、私は呼び掛けたいけど、答えてくれるかな? そんな、何か、どこかの身体の反応や動き、それは、音かもしれないし、何か色が変わることかも知れません。様々です。

お腹に温かさを感じたという人もいて、ある人は手のひらに少し不思議な感覚を感じたという人も、また、ある人は、柔かな音が何となく感じられたと、また、目の前が広がったようなという人もいました。ある人は、足の裏や頭が、ふっと軽くなったような気がしたといいます。一人ひとりの無意識の在り方があるようです。

(間)

応えを何か貰えた感じたと想えたら、感謝の気持ちを届けて下さい。そして、一旦、無意識に頼んで元の場所に戻してとお願いしてください。そして、その後に、ご自身のペースで、ゆっくりと目を開けて下さい。あなたとあなたの無意識の協調したペースでやっていきましょう。




「ワーク 自己催眠 2」(感覚移動法+分離法)

今から、ベーシックな自己催眠をしてみます。正面にあるものをよく見ます。そして、耳を澄まして聴きます。そして、身体で感じているものを確認します。そして、見ているもの(V)、聴いているもの(A)、感じているもの(K)4回位繰り返してください。その後に眼を閉じます。その前に目を閉じたくなるかもしれません。その時は閉じて頂いてOKです。そして、ご自身の「無意識」を感じて下さい。そして、「私を深い場所に連れて行ってくれますか?」或いは、「私を催眠に連れて行ってくれますか?」と無意識さんにお願いして下さい。そして、そこで応えを待ちましょう。そして、もしOKの時は、どちらの手でも良いので、「吸う息と共に手を上げさせてくれますか?」 と頼んで下さい。そして、無意識に呼びかけて催眠(変性意識)状態と感じた後に、無意識に呼びかけます。そして、「いつもありがとう。」「私を元の場所に帰してくれますか?」「そして、調和の取れた目覚めを私にくれますか?」とご自身の無意識にお願いして下さい。自然に目が開くのを待ちます。
無意識との回路、コミュニケーション、協調がテーマです。


十分に楽しんでください。終わりましたら大きく伸びをして下さい。


2011年1月25日火曜日

雑記ローニ (仮題)

こんにちは、いとうしんすけです。ゆっくりリラックスしながら書いています。


昨年11月から始めたこのblogですが、先ほど読み返してみると、とても漢字が多いと思いました。どうしようかなと考えながら、 (省略) カウンセリングの現場では、漢字で書くような言葉を使うことは少なく、現場では、省略やあいまいな表現でのやり取りも多いものです。



日常会話では、書き起こしてみると、さらにたいていは意味不明、内容がなく、後で読んでみると、言葉の外に支えられていることがわかります。ここでは余談ですが、(神経)発達障害の子供や高次機能自閉(アスペルガー)の方は、こうした省略や曖昧さがとても苦手です。統合失調症の方も曖昧さが時折耐えられないと教えてくれます。



「少し待っててね。」ではなく、「330秒待ってください。」と伝えたりします。


私も「少しって、どのくらい?」とか、子供の頃は「ね、何時何分何秒、ね、ね」そのあと、「ね・・・・・・・・・・・・・」 と・・・・、実は時々今もやっています(告白)。



「漢字」の話に戻ります。


そういえば、講座やオープンカウンセリングの時でも、
カタカナやカタカナ英語が多くなるなと思います。どうもこういう場面では、賢そう(かしこそう)に見られたかったりするようで、時々、「すごい」とか、「頭の中はどのようになっているのですか?」などと言われてうれしくなります。自尊心をくすぐられて喜んでいるだけなのですが、それでも、やはり、うれしくなってしまうわけです。



男性一般にありがちなものです。気づかず自尊心を満たそうとしていることがあります。



これは、性差というテーマとして実はとても深くて、本能とかDNA水準。夫婦カウンセリングやカップル、お母さんと息子、父親と娘の関係では、特に顕著に、そして、本人同士の意識されないところで見うけられます。



漢字が多くなってきました。



何か難しそうなことや言葉を見たり聞いたりすると、そのことで満足することがあります。知的好奇心とかドーパミンがでるので・・・とかいろいろな説明がありますが、聴くだけ読むだけでは満足感は得られることがありますが、結果には結びつかないものです。やってみると良し悪しはともかくとして必ず結果が出ます。「書いたり話したりするだけの満足感はどうなの?」という声が聞こえました。読んだり聞いたり体験したことを書いたり話したりしているので、よしとします。



次回は、

人が何かをする2つ理由(動機)
学習の方法(知識)
何かをマスターする手順(行動)を書きます。


「とにかく行動」とかってことは言いません。
そんなの「無理だもん。」


「次回は・・・・・。」が少したまってきました。「こんどね。」と、男性一般がこれもよくやります。



そして、お願いがあります。どのあたりの続きからがよいかななどお知らせください。お願い申し上げます。



本日も
お読みいただきありがとうございました。




今日はサッカーアジア杯 準決勝 日韓戦です。

ザッケローニ JAPAN 応援よろしくお願いいたします。

2011年1月16日日曜日

#44 オープンカウンセリングルーム 資料 1

2011年1月15日(土) #44 オープンカウンセリングルームの資料です。


昨日のオープンカウンセリングルームは、かなり速いペースであちらこちらへと、連想も疲れも何処かへと飛んでいくような、動機付け、性差、感情と情動、未来の記憶(構成体験と達成体験の統合)、目標達成のメカニズムと一つの方法モデル、言語と非言語の特性、キーワード:ボーエン理論、情動焦点化療法(EFT)、網様体賦活系とその活用など話題いっぱいの会となりました。話しながら聴きながら次回のテーマが何となく浮かび。


そして、次回 #45 OCRは、2/19(土)開催いたします。時間は、未定ですが、夕方頃を予定しています。

http://www008.upp.so-net.ne.jp/cands/openc.html


当日のリクエストの他、「お相手の気持ちや欲求を理解する方法」 について、私がおこなっているものをご紹介、ご提案しようと思います。日常のストレス・リダクション脳の整理(感情面・精神の安定・行動の活性化)にも効果的なものです。 その他、シンプルなフラッシュバック・リダクション・ワークを予定いたします。


以下、リクエストをいただきました古典的なロジャースの資料です。訳と原文をあげます。後日、経緯や当時の時代背景、私なりの検討を書きます。


1957年 1959年 「パーソナリティー変化の必要にして十分な条件」

( necessary and sufficient conditionsss )

1) 2人が心理的な接触を持っている事。:意思疎通性


2) 第一の人は不一致の状態に在って、気づつきやすい、或いは不安な状態にある事。


3
) 第二の人はこの関係の中では一致 (congruent) していて、統合 (integrated) されている事。:経験(身体感覚に根ざして身体感覚と密着した自己の経験)と他者からの評価や他者の価値観を取り入れながら形成した自己概念との間にずれが少ない状態が一致、ずれが大きい状態が不一致、ずれが大きい場合、人は自分を信頼できず、不安定な状態となる。セラピストは心理療法の関係にある際には、自己一致している事が要請される。

4)セラピストはクライアントに無条件の肯定的な関心 (unconditional positive regard) を経験している事。:無条件とは価値観や好みや行動様式に条件を付けない事。クライアントは「価値の条件」から解放される。

5)クライアントの内的枠組み (internal frame of reference) について共感的理解(empathic understanding) を経験していて、この経験をクライアントに伝えるように努める事。:内的枠組み(準拠枠)は内的世界を構成するもの、構成のされかた、セラピストは自分自身の様に理解し、その理解を伝え共有しようと努める。


6)共感的理解と肯定的理解を伝えるという事が最低限度は達成される事。


上記6つの条件が満たされて一定期間継続すれば、建設的なパーソナリティーの変化が現れる。これ以上のいかなる条件も必要としない。



The Client Person-Centred Approach

For constructive personality change to occur, it is necessary that these conditions exist and continue over a period of time.


1. Two persons are in psychological contact.

2. The first, whom we shall term the client, is in a state of incongruence being vulnerable or anxious.

3. The second person, whom we shall term the therapist, is congruent or integrated in the relationship.

4. The therapist experiences unconditional positive regard for the client.

5. The therapist experiences an empathic understanding of the client’s internal frame of reference and endeavours to communicate this experience to the client.

6. The communication to the client of the therapist’s empathic understanding
and unconditional positive regard is to a minimum degree achieved.


No other conditions are necessary. If these six conditions exist and continue over a eriod of time, this is sufficient. The process of constructive personality change will follow. Rogers, (1957)

2011年1月12日水曜日

講座 追補 面接の留意点と上達 4 

3の続きです。


2で言葉(言語)によるサポートと言葉ではない(非言語)サポートを書きました。言葉でない(非言語)やトーン、雰囲気が主で言葉(言語)の内容が従ということですが、更には非言語的コミュニケーションがないと言葉が活きない、理屈の辻褄合わせや上っ面なものになります。そして、「理解」わかるというのは、すると、「関係性」ということになるかと思いますが、これは改めて書きます。


ただし、非言語でのかかわりは、輪郭がはっきりとしていないので、想像や空想が肥大化するリスクがあり、把握できる一定程度の浅いものに留めておくことも肝要となります。


初心の方の多くは、狭い意味での方法を求めますが、特に心理や精神科では広い意味で、面接自体が主な方法、関係性が主で技法が従となります。当たり前のことのようで、それでも、身体に染み込んでいない方法や技法は、時折忘れがちでもあるようです。


以下、講座で使いましたTEXTの要約を挙げます。面接の各側面の関連について考えてみましょう。


心理的、社会的現象に注意を払うこと、面接自体が主な方法となることを前提として。


1 聴く(陳述情報を得る):重要な出来事とその受け止め方、周囲の人に対する姿勢を語る流れの中でバランスよく聴き入る姿勢。質問は、分かりやすく、慎重丁寧に。


話す意欲と語る能力(認知、記憶、内省などの精神機能)、伝達能力(知り得ていることを言葉で語る能力)は、話の流れへの聴き手の同調と受信力、感知性を高める工夫(引出しかた、邪魔をしないこと、環境的な障害を除くこと)によるところが大きいものです。


2 見立て:感情状態、対処方法を量る、共感的なかかわり、表情、声のトーン、意見や態度に暗に示されていることと自分自身の反応の観察、現状でのかかわり、関係性全体の確認による人柄と状態の推察、今後の予測の記録。


辛い苦しい状態の時、ご本人は、何らかを意図して話(情報提供)しているのではなく、語られる情報とその人は一体化していますので、言語/非言語、身体活動面の重視、印象、全体を観ることが重要です。また、その面接場面の「場」に於ける刺激と反応である(相手が違う人であったり、場所が違うと変化する)ことも忘れないようにして、偶発的な負荷刺激(更なるプレッシャーが掛からないように)に注意します。


3 関係性:これから協力して進めていく基礎づくり。辛抱強く共感的に、急ぐと全体像の把握が難しくなり、関係基礎をなくすことになります。


辛く苦しい状態で不安定であり、何かを漠然と求めている状態にあります。非言語(一定程度の浅く全体にいきわたる範囲での暖かさ、やさしさ、雰囲気、空気)を基盤としたコミュニケーションと言語での的確な内容とタイミングで理解されること(合意)が求められます。


状態によっては、「分かられたくない」気持ちを解り、それを伝えることを含みます。合意されない場合の有害性への配慮を心に留めることが大切です。


続く。

2011年1月11日火曜日

講座 追補 面接の留意点と上達 3 

2の続きです。


2で「身体活動全体の印象や雰囲気からの情報」と書きましたが、2つに分けると、言葉(言語)によるサポートと言葉ではない(非言語)サポートになります。


言葉ではないことで伝わるのは、バランスの良い適度な優しさや温度感。言葉は焦点化された的確な理解(内容、タイミングと場所)を伝えることが出来るという特性があります。


言葉で優しさやありきたりな理解を伝えることは、お相手の不信感を大きくすることがあります。「口だけじゃないか。」「本当はそう思っていないだろ。」と言葉に不信を持っている人、持たざる得ない体験を重ねてきている方もいます。言葉でのサポートは、しっかりとした理解、合意が大切です。時には焦点化された的確で辛い内容の言葉から信頼感が生まれる場合もあります。


そして、そうした言葉を伝えるときは、言葉ではない常に在る暖かさ、言葉の意味内容以上にトーンや雰囲気、場所と機会がサポートの大切な要素となります。


また、サポートの現場(全般)では、常識や道徳を持ち込まないこと、道徳的な優越感を誇示しないことが特に重要です。余談のようになりますが、私なら、相手の仮面を剥ぎ取りたくなります。或いは、引きづり降ろしたくなる人もいます。


続く。

2011年1月6日木曜日

講座 追補 面接の留意点と上達 2 

1の続きです。


構造化された質問法を知っておくことは大切ですが、定型の質問や判定系統樹そのままの型通りの質問では、共感的なかかわりを持つことは難しく、クライアントの感情状態や対処方法を測ることができません。


表情や声のトーン、姿勢や態度、印象や呼吸に示されているものをとらえることが大切です。また、自分自身の反応から有用な情報を得ることができます。互いのかかわりの全体を捉えることの中にお相手の状態を知る重要な情報があります。


すると、お相手のお話、気持ちのの流れに調律して出来るだけ漏れのない情報を受け取ることができます。また、不協理解に早めにきづくことにもつながります。


目や耳からだけでなく、身体活動全体の印象や雰囲気からの情報も常に受け取りながら観ることが大切です。


続く。