2010年12月7日火曜日

危機状況の対処方法 1



「論より現場」という具体的な方法として、どのように書きはじめようかと考えました。ふと浮かんできたのは、危機的な状態の時に、「どうしたらよいか」というご連絡をいただくことでした。「今すぐにどうしたらよいか。」という場合です。


強い不安や深い悲しみ、人間関係のトラブルなどの傷つきや怒り、恐怖感など、気持ちの波がとても大きく揺れていていて、同時に生理的な反応(心拍数の上昇、発汗、震えやかたまりなど)が収まらづに、どうしようもないと思いお手上げの状態、気持ちは焦り、あたかも爆発しそうな時には、以下の方法を行ってみてください。


大きなトラブルによる場合もありますが、時にそれ以上に長期にわたる小さな出来事の連続や重なり、漠然とした不安や不全感が大きな危機感を生むことがあります。そうした状態の時には、生理状態を安定化に向けていくことと危機感、圧迫感を小さくする必要があります。


この方法で、何らか問題の解決が生まれるということではありませんが、強い危機感の迫力が小さくなっていきます。とてもシンプルなものですが効果的です。


1 裸足になります。
2 体を温めます。
3 仰向けになり、指でおなかを緩めるようにマッサージします。
4 おなかを出来るだけ引っ込めます。すると、胸が膨らみます。
5 4を繰り返し、胸とおなかがゆっくりとしたリズムで、交互に動くようにします。
6 一定のリズムで、意識的にゆっくりとした呼吸を繰り返します。


(できれば、4カウント吸って、少し止めて、8カウントで吐いて少しと止めます。 ご自身の呼吸音を聞きながら、続けてください。深い呼吸の必要はありません。)


そして、危機に対処する方法として、一人で解決しようとするのは逆効果となることが多いものです。誰か話を聞いてくれる人がいれば、共有してくれる人に連絡をしてください。公共の相談サービスなども利用できるものが少なくありません。


また、日頃から以下の呼吸方法を行うとより効果的です(心身の安定化が早く深くなります)。


A 「呼吸再調整」

軽く目を閉じて、背中をまっすぐにした姿勢で、呼吸(吸う息、吐く息)を感じながら、
ゆっくりとした呼吸をします。
1回 1~3分程、1日3回程、続けて下さい。


 B 「カウント呼吸」

ゆっくりとしたリズムで、以下、10回~15回程、呼吸を繰り返します。
4カウント吸って、4カウント止めて、8カウント吐いて少し止めます。
呼吸に意識を傾けて、ご自身の呼吸音を聞きながら、続けます。



呼吸に意識を傾けることで、呼吸に使われる筋肉の部位が変わり(横隔膜と胸郭)、ホルモンの分泌(エンドルフィン)が変化します。すると次第に気持ちと身体の反応が落ち着いていきます。



その他、シンプルで効果的な脱フラッシュバックの方法なども順次書き出していきます。

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