2011年1月25日火曜日

雑記ローニ (仮題)

こんにちは、いとうしんすけです。ゆっくりリラックスしながら書いています。


昨年11月から始めたこのblogですが、先ほど読み返してみると、とても漢字が多いと思いました。どうしようかなと考えながら、 (省略) カウンセリングの現場では、漢字で書くような言葉を使うことは少なく、現場では、省略やあいまいな表現でのやり取りも多いものです。



日常会話では、書き起こしてみると、さらにたいていは意味不明、内容がなく、後で読んでみると、言葉の外に支えられていることがわかります。ここでは余談ですが、(神経)発達障害の子供や高次機能自閉(アスペルガー)の方は、こうした省略や曖昧さがとても苦手です。統合失調症の方も曖昧さが時折耐えられないと教えてくれます。



「少し待っててね。」ではなく、「330秒待ってください。」と伝えたりします。


私も「少しって、どのくらい?」とか、子供の頃は「ね、何時何分何秒、ね、ね」そのあと、「ね・・・・・・・・・・・・・」 と・・・・、実は時々今もやっています(告白)。



「漢字」の話に戻ります。


そういえば、講座やオープンカウンセリングの時でも、
カタカナやカタカナ英語が多くなるなと思います。どうもこういう場面では、賢そう(かしこそう)に見られたかったりするようで、時々、「すごい」とか、「頭の中はどのようになっているのですか?」などと言われてうれしくなります。自尊心をくすぐられて喜んでいるだけなのですが、それでも、やはり、うれしくなってしまうわけです。



男性一般にありがちなものです。気づかず自尊心を満たそうとしていることがあります。



これは、性差というテーマとして実はとても深くて、本能とかDNA水準。夫婦カウンセリングやカップル、お母さんと息子、父親と娘の関係では、特に顕著に、そして、本人同士の意識されないところで見うけられます。



漢字が多くなってきました。



何か難しそうなことや言葉を見たり聞いたりすると、そのことで満足することがあります。知的好奇心とかドーパミンがでるので・・・とかいろいろな説明がありますが、聴くだけ読むだけでは満足感は得られることがありますが、結果には結びつかないものです。やってみると良し悪しはともかくとして必ず結果が出ます。「書いたり話したりするだけの満足感はどうなの?」という声が聞こえました。読んだり聞いたり体験したことを書いたり話したりしているので、よしとします。



次回は、

人が何かをする2つ理由(動機)
学習の方法(知識)
何かをマスターする手順(行動)を書きます。


「とにかく行動」とかってことは言いません。
そんなの「無理だもん。」


「次回は・・・・・。」が少したまってきました。「こんどね。」と、男性一般がこれもよくやります。



そして、お願いがあります。どのあたりの続きからがよいかななどお知らせください。お願い申し上げます。



本日も
お読みいただきありがとうございました。




今日はサッカーアジア杯 準決勝 日韓戦です。

ザッケローニ JAPAN 応援よろしくお願いいたします。

2011年1月16日日曜日

#44 オープンカウンセリングルーム 資料 1

2011年1月15日(土) #44 オープンカウンセリングルームの資料です。


昨日のオープンカウンセリングルームは、かなり速いペースであちらこちらへと、連想も疲れも何処かへと飛んでいくような、動機付け、性差、感情と情動、未来の記憶(構成体験と達成体験の統合)、目標達成のメカニズムと一つの方法モデル、言語と非言語の特性、キーワード:ボーエン理論、情動焦点化療法(EFT)、網様体賦活系とその活用など話題いっぱいの会となりました。話しながら聴きながら次回のテーマが何となく浮かび。


そして、次回 #45 OCRは、2/19(土)開催いたします。時間は、未定ですが、夕方頃を予定しています。

http://www008.upp.so-net.ne.jp/cands/openc.html


当日のリクエストの他、「お相手の気持ちや欲求を理解する方法」 について、私がおこなっているものをご紹介、ご提案しようと思います。日常のストレス・リダクション脳の整理(感情面・精神の安定・行動の活性化)にも効果的なものです。 その他、シンプルなフラッシュバック・リダクション・ワークを予定いたします。


以下、リクエストをいただきました古典的なロジャースの資料です。訳と原文をあげます。後日、経緯や当時の時代背景、私なりの検討を書きます。


1957年 1959年 「パーソナリティー変化の必要にして十分な条件」

( necessary and sufficient conditionsss )

1) 2人が心理的な接触を持っている事。:意思疎通性


2) 第一の人は不一致の状態に在って、気づつきやすい、或いは不安な状態にある事。


3
) 第二の人はこの関係の中では一致 (congruent) していて、統合 (integrated) されている事。:経験(身体感覚に根ざして身体感覚と密着した自己の経験)と他者からの評価や他者の価値観を取り入れながら形成した自己概念との間にずれが少ない状態が一致、ずれが大きい状態が不一致、ずれが大きい場合、人は自分を信頼できず、不安定な状態となる。セラピストは心理療法の関係にある際には、自己一致している事が要請される。

4)セラピストはクライアントに無条件の肯定的な関心 (unconditional positive regard) を経験している事。:無条件とは価値観や好みや行動様式に条件を付けない事。クライアントは「価値の条件」から解放される。

5)クライアントの内的枠組み (internal frame of reference) について共感的理解(empathic understanding) を経験していて、この経験をクライアントに伝えるように努める事。:内的枠組み(準拠枠)は内的世界を構成するもの、構成のされかた、セラピストは自分自身の様に理解し、その理解を伝え共有しようと努める。


6)共感的理解と肯定的理解を伝えるという事が最低限度は達成される事。


上記6つの条件が満たされて一定期間継続すれば、建設的なパーソナリティーの変化が現れる。これ以上のいかなる条件も必要としない。



The Client Person-Centred Approach

For constructive personality change to occur, it is necessary that these conditions exist and continue over a period of time.


1. Two persons are in psychological contact.

2. The first, whom we shall term the client, is in a state of incongruence being vulnerable or anxious.

3. The second person, whom we shall term the therapist, is congruent or integrated in the relationship.

4. The therapist experiences unconditional positive regard for the client.

5. The therapist experiences an empathic understanding of the client’s internal frame of reference and endeavours to communicate this experience to the client.

6. The communication to the client of the therapist’s empathic understanding
and unconditional positive regard is to a minimum degree achieved.


No other conditions are necessary. If these six conditions exist and continue over a eriod of time, this is sufficient. The process of constructive personality change will follow. Rogers, (1957)

2011年1月12日水曜日

講座 追補 面接の留意点と上達 4 

3の続きです。


2で言葉(言語)によるサポートと言葉ではない(非言語)サポートを書きました。言葉でない(非言語)やトーン、雰囲気が主で言葉(言語)の内容が従ということですが、更には非言語的コミュニケーションがないと言葉が活きない、理屈の辻褄合わせや上っ面なものになります。そして、「理解」わかるというのは、すると、「関係性」ということになるかと思いますが、これは改めて書きます。


ただし、非言語でのかかわりは、輪郭がはっきりとしていないので、想像や空想が肥大化するリスクがあり、把握できる一定程度の浅いものに留めておくことも肝要となります。


初心の方の多くは、狭い意味での方法を求めますが、特に心理や精神科では広い意味で、面接自体が主な方法、関係性が主で技法が従となります。当たり前のことのようで、それでも、身体に染み込んでいない方法や技法は、時折忘れがちでもあるようです。


以下、講座で使いましたTEXTの要約を挙げます。面接の各側面の関連について考えてみましょう。


心理的、社会的現象に注意を払うこと、面接自体が主な方法となることを前提として。


1 聴く(陳述情報を得る):重要な出来事とその受け止め方、周囲の人に対する姿勢を語る流れの中でバランスよく聴き入る姿勢。質問は、分かりやすく、慎重丁寧に。


話す意欲と語る能力(認知、記憶、内省などの精神機能)、伝達能力(知り得ていることを言葉で語る能力)は、話の流れへの聴き手の同調と受信力、感知性を高める工夫(引出しかた、邪魔をしないこと、環境的な障害を除くこと)によるところが大きいものです。


2 見立て:感情状態、対処方法を量る、共感的なかかわり、表情、声のトーン、意見や態度に暗に示されていることと自分自身の反応の観察、現状でのかかわり、関係性全体の確認による人柄と状態の推察、今後の予測の記録。


辛い苦しい状態の時、ご本人は、何らかを意図して話(情報提供)しているのではなく、語られる情報とその人は一体化していますので、言語/非言語、身体活動面の重視、印象、全体を観ることが重要です。また、その面接場面の「場」に於ける刺激と反応である(相手が違う人であったり、場所が違うと変化する)ことも忘れないようにして、偶発的な負荷刺激(更なるプレッシャーが掛からないように)に注意します。


3 関係性:これから協力して進めていく基礎づくり。辛抱強く共感的に、急ぐと全体像の把握が難しくなり、関係基礎をなくすことになります。


辛く苦しい状態で不安定であり、何かを漠然と求めている状態にあります。非言語(一定程度の浅く全体にいきわたる範囲での暖かさ、やさしさ、雰囲気、空気)を基盤としたコミュニケーションと言語での的確な内容とタイミングで理解されること(合意)が求められます。


状態によっては、「分かられたくない」気持ちを解り、それを伝えることを含みます。合意されない場合の有害性への配慮を心に留めることが大切です。


続く。

2011年1月11日火曜日

講座 追補 面接の留意点と上達 3 

2の続きです。


2で「身体活動全体の印象や雰囲気からの情報」と書きましたが、2つに分けると、言葉(言語)によるサポートと言葉ではない(非言語)サポートになります。


言葉ではないことで伝わるのは、バランスの良い適度な優しさや温度感。言葉は焦点化された的確な理解(内容、タイミングと場所)を伝えることが出来るという特性があります。


言葉で優しさやありきたりな理解を伝えることは、お相手の不信感を大きくすることがあります。「口だけじゃないか。」「本当はそう思っていないだろ。」と言葉に不信を持っている人、持たざる得ない体験を重ねてきている方もいます。言葉でのサポートは、しっかりとした理解、合意が大切です。時には焦点化された的確で辛い内容の言葉から信頼感が生まれる場合もあります。


そして、そうした言葉を伝えるときは、言葉ではない常に在る暖かさ、言葉の意味内容以上にトーンや雰囲気、場所と機会がサポートの大切な要素となります。


また、サポートの現場(全般)では、常識や道徳を持ち込まないこと、道徳的な優越感を誇示しないことが特に重要です。余談のようになりますが、私なら、相手の仮面を剥ぎ取りたくなります。或いは、引きづり降ろしたくなる人もいます。


続く。

2011年1月6日木曜日

講座 追補 面接の留意点と上達 2 

1の続きです。


構造化された質問法を知っておくことは大切ですが、定型の質問や判定系統樹そのままの型通りの質問では、共感的なかかわりを持つことは難しく、クライアントの感情状態や対処方法を測ることができません。


表情や声のトーン、姿勢や態度、印象や呼吸に示されているものをとらえることが大切です。また、自分自身の反応から有用な情報を得ることができます。互いのかかわりの全体を捉えることの中にお相手の状態を知る重要な情報があります。


すると、お相手のお話、気持ちのの流れに調律して出来るだけ漏れのない情報を受け取ることができます。また、不協理解に早めにきづくことにもつながります。


目や耳からだけでなく、身体活動全体の印象や雰囲気からの情報も常に受け取りながら観ることが大切です。


続く。